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経営

嶋内仁の〈ポスト・モダン〉チェーンストア組織論 (30) 多数決の落とし穴

2015年09月10日

  Ⅰ.コンドルセのパラドックス以下に引用するのは、2014年2月19日付、東京新聞・中日新聞水曜夕刊コラム「紙つぶて」掲載の『多数決のパラドックス』という記事である(著者は、中央大学法科大学院教授で森・濱田松本法律事務所客員弁護士の野村修也氏)。「私が研究する会社法では、多数決が重視される。しかし、多数決には矛盾がある。 その一つが投票のパラドックス。A・B・Cの選択肢があり、甲・乙・丙が多数決で選ぶとしよう。甲はABC、乙はBCA、丙はCABの順で選好していた場合に、単純多数決(候補を二つずつのペアにして、どちらを選ぶか投票する方法)を行うと、ABのペアでは2対1でAが勝ち、BCのペアでは2対1でBが勝つ。つまりAよりはBが、BよりはCが弱いから、ここで止めればABCの順番になる。しかしACのペアで投票すると2対1でCが勝つのだ…




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