戻る 印刷
経営

嶋内仁の〈ポスト・モダン〉チェーンストア組織論 (29)人間関係のハフモデル

2015年08月10日

Ⅰ.ハフモデルとはハフモデルは,1960年代に,アメリカの経済学者デービット・ハフ(David Huff)が考案した来店数(確率)や売上高を予測するモデルであり,チェーンストアの店舗開発の仕事に携わる者には,遍く知られる理論である。簡単にいえば,ある店舗に消費者が来店する確率を,競合店との“綱引き”項目を考慮して予測するものである。ここでいう綱引きの主たる要素は,最も単純化されたモデルにおいては,店舗の売場面積と消費者が居住する場所から店舗までの距離であり,消費者がある店舗を選択し出向く確率(店舗の吸引力)は,店舗の売場面積に比例し,店舗までの距離の2乗に反比例するというもので,次式のように表される。     ただし,Pia : i地点の消費者が,店舗aで買い物をする確率Sa : 店舗aの売場面積Dia : i地点…




続きを読みたい方はログイン、または購読のお申込みをしてください