朝川康誠「経済心理学の世界へようこそ」(13) お中元にも試食にも隠された理由がある（前編）

「お中元」商戦のただ中で   2014年百貨店の中元商戦は、西武池袋本店の5月20日を皮切りに続々とスタートしました。   「お中元、高めの品ぞろえ増やす　百貨店の商戦スタート」（日経新聞5/21）の言葉通り、高品質を謳い文句に高価格帯の商品投入が話題を呼んでいます。大丸松坂屋外商顧客向け商品「シャトー・マルゴーなど高級ワインの2本セット」（21万6千円）などは例外としても、多くの百貨店は高品質高単価路線を主軸としています。   一方SEIYUなどは「西友夏ギフトにのりかえる人が増え続けている事実」と銘打ち、最大50％オフキャンペーンを行い、こちらは安さとお値打ち感を全面に押し出しています。各店さまざまな手法で集客を図っています。   本来、「中元」とは7月15日のことで、中国では上元（1月15日）、下元（…