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月刊商人舎 2024年11月

経営指標とM&A観点から分析する

漂流するセブン&アイの「会社は誰のためにあるのか」

2024年11月11日

(Refrina - stock.adobe.com) ㈱小島ファッションマーケッティング代表 小島健輔 労働組合に豊島区まで加わっての反対を押し切ってそごう・西武を8500万円で外資ファンドに叩き売ったほとぼりも冷めぬうちに、今度はセブン&アイ・ホールディングス(HD)自らにカナダのコンビニチェーンから買収が仕掛けられる。株主価値を高めて買収を回避すべくスーパーストア事業などの非コンビニ事業を分離してコンビニ専業企業になるという背水の陣に追い込まれた。外部の投資家が要求するまま「資本の論理」に押し流され、顧客や従業員の声は無視され、取引先も振り回され、少数株主の権利も蔑(ないがし)ろにされかねない流転の状況を見るにつけ、会社の経営意思やガバナンスはどこへ行ってしまったのかと訝られる。  オーナーシップとガバナンスの大切さ…




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