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月刊商人舎 2020年02月

 特集のあとがき 


「価格イメージ」と「真善美」

2020年02月10日

ドイツ人は雰囲気やイメージに惑わされないようだ。だからアルディもリドルも、絶対的な低価格競争で負けてはならないと、そこに集中していく。イタチごっこのような競争は延々と続けられ、体力消耗戦はまさにマラソンの40キロ地点のごとき様相を呈する。振り返ると、二人のランナーしかいない状況である。 それに対して日本人は情緒に流されやすい。だから国民的に「安い」という言葉が好きだし、それに強く反応する。「安さ感」も「安さのイメージ」も「安さの演出」も大いに効果を発揮する。だからドン・キホーテの「驚安」にも一定の人気が集まる。 アメリカ人は、その中間くらいだろうか。しかし「消費大国のアメリカ合衆国の消費」は、ドイツや日本の先を行くから、ディスカウント競争は異次元の段階へ突き進む。「消費大国の消費レベル」は、…




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