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月刊商人舎 2019年07月

 日本型「最後の一参る(ワンマイル)」 


ASKULの奇跡

西欧型のAでもなく、中華思想のAでもない、日本的Aの本質に迫る

2019年07月10日

アスクル㈱の創業は1993年である。文具メーカーのプラス㈱の一事業としてアスクル事業部が立ち上げられた。 B to Bの通販カタログビジネスからのスタートだが、注文したら商品が「明日来る」から、社名は「アスクル」とされた。 コンセプトは「中小事業主に大企業並みのサービスを提供する」。当初は、主に文具を中心に、今でいう「ラストワンマイル」のオフィスサプライサービスを構想したのだった。 この1993年は奇しくも、インターネットの商用利用が旧郵政省によって認可された年でもあった。時代はアスクルの登場を待ち望んでいたのだ。 一方、アメリカではインターネットの普及が進んでいた。95年にアマゾン・ドット・コムがネット通販のサービスを開始する。またマイクロソフト社はパソコンOSの「ウィンドウズ95」、閲覧ソフトの「…




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