嶋内仁の〈ポスト・モダン〉チェーンストア組織論(38)　パラレル・キャリア

　パラレル・キャリアとは　 今回は、組織の話ではないが、それに隣接するキャリアの話である。ドラッカーは、著書『明日を支配するもの―21世紀のマネジメント革命』の中で、パラレル・キャリアという考え方を提唱している。これは、平たく言うと、現在の仕事以外に、別の仕事を持ったり、NPO活動に参加したりすることを指す。ところで、拙稿、嶋内仁の〈ポスト・モダン〉チェーンストア組織論 (36)酒とタバコの話？に書かせていただいたとおり、日常、我々の目につくのは、数多くの失敗の中でうまく生き残った公式組織であり、常に注意をひき続ける組織は例外であって原則ではなく、しかもそのほとんどが短命なものである。このことを前提にすれば、ドラッカーが、人間の寿命のほうが組織の寿命より長くなったため所属組織以外のキャリア（パラレル・…