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経営

朝川康誠「経済心理学の世界へようこそ」(25)じゃんけんとチキンレースの必勝法3・「少しでも先」の先 

2015年07月10日

 教育戦争  韓国社会の教育の熾烈さはつとに知られています。毎年11月に行われる「大学修学能力試験」(日本の「大学入試センター試験のようなもの)の当日になると、遅刻しそうな学生はパトカーで運ばれ、リスニング試験の間は航空機の飛行も制限されています。2008年には大学進学率が83.2%に達した社会では「将来のため、一流の大学へ」という考えは、親と子どもの間での共通認識となっています。親たちは、子どものために家計を切り詰めてでも教育費につぎ込み、子どもたちは必死になって勉強する。「一流大学」に行かないと「一流の会社」に入ることはできず、安定した生活も手に入れることができない。そうした恐怖心にも似た感情が、親や子どもを受験戦争に駆り立てています。この状況は少し前の日本のトレースのようです。今の私たちは受験戦…




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