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経営

嶋内仁の[ポスト・モダン]チェーンストア組織論(115)「両利き」の組織能力

2026年04月20日

Ⅰ.はじめに 拙稿第114回では、変化の激しい市場環境に対応するための「アジャイル型組織」について小考した。 自律性と協調性を重んじるアジャイルな姿勢は、不確実な現代において不可欠な生存戦略である。しかし、既存の店舗運営において「深化(Exploitation)」を極める一方で、まったく新しい価値を「探索(Exploration)」し続けることは、組織にとって極めて高い負荷がかかる。この矛盾する二つのプロセスを同時に実行する能力を、経営学では「両利きの経営(Ambidexterity)」と呼ぶ。本稿では、チェーンストアにおける両利きの組織能力について考えてみたい。 Ⅱ.「深化」と「探索」を構造化する先行企業 両利きの経営を自覚的に実践しているチェーンストアとして、カインズとトライアルの事例を引きたい。 カインズは、自らを「IT小売企…




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