朝川康誠｢経済心理学の世界へようこそ｣(105)タイ･バンコクの現場から

　邱永漢からのアドバイス　 かつて、ユニクロの柳井正の指南役も務めた邱永漢は糸井重里との対談で言った。 寺山修司、家出の勧めですよ。 書を捨て、街へ出よう。 街の道を一通り散歩するだけで、商売のネタから何からが、ぜんぶそこに書いてあるようなものなんです。 今まではみんな制服の似合う人間ばかり養成してきました。 でもこれからは、その逆の方向に動きつつありますよ。 答えを早く知りたがるということが、やはり答え以外のものを見えにくくさせているんだろうなあ （糸井重里・邱永漢著（2011）『「お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ」』PHP文庫） ビジネスのヒントも困り事も、快適なオフィスからは見つからない。 これからも国内外のフィールドワークを欠かしてはいけない。 というわけで、今年のフィ…