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経営

朝川康誠「経済心理学の世界へようこそ」(82)コロナ禍で改めて考える―その事業は誰のため、何のため?(前編)

2020年06月26日

 世代交代が生む創業家発の「内紛」  世に紛争の種は尽きないとは哀しい説だが、およそ事実だ。事業経営においての紛争、言い争いは一企業においても数え切れないほどあるだろうが、そのなかでもホットニュースとして度々挙がるのが創業家から発する「お家騒動」である。ヒトの不幸は蜜の味とでも言わんばかりに世間の耳目を集めるのは、自身の襟を正すための他山の石を求めるからか、人間社会にルサンチマン症候群の欠片が蔓延しているからか。 いくつか紛争事例を挙げてみたいと思う。  ロッテ創業家の兄弟喧嘩  チューインガムの製造から身を起こし、日韓にまたぐ財閥を築き上げたロッテ。その創業者、重光武雄が2009年に一線を退くと、日本事業を統括する長男宏之と韓国事業を統括する次男昭夫とで経営権争いが勃発した。2015年頃にはほぼ…




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