朝川康誠｢経済心理学の世界へようこそ｣(81)プロコン思考

　日々人間は意思決定に追われる　 今は多くの人たちが予定通りにいかない毎日を過ごしている。予測の付かない世界のなか生きている。外出をする、しないだけではない。家の中の行動でさえ、数カ月前のルーティンとは違っている。今までの日常とは違う選択肢を強いられることでストレスや緊張感が増すと言われている。しかしその中であっても、人はいくつかの選択肢を設定し、行動していかなくてはならない。そして元来人間とは意思決定に追われる生き物である。 意思決定と言われると仰々しいかもしれないが、目玉焼きに醤油をかけるか、塩を振るかも意思決定である。塩を選ぶとして、その塩はあじ塩か、岩塩か、トリュフ塩か。友人からもらったトリュフ塩かけ目玉焼きと合わせる主食はパンかご飯か。パンなら食パンかバターロールかクロワッサンか…