戻る 印刷
月刊商人舎 2023年04月

 特別寄稿 


セブン&アイ戦略の7つの本質

「総中流化」から「中の下主流化」への転換とトレード・オン原理

2023年04月10日

㈱島田研究室 島田陽介   ㈱セブン&アイ・ホールディングスで起きていることは、主力を、いわゆるコンビニのセブン-イレブンとスーパーマーケット事業に集中し、ビッグストア(総合スーパー)とデパートとその他の流通業を順次閉店・売却していくということだ。  デパートに自転車で行く米国、電車で行く日本  そのことの本質を考えるには、唐突ではあるが、第1に日米の事情の対比から始めなければならない。なぜならこれはセブン&アイグループのみならず、イオンを含めた日本チェーン業界の、新「米国的専門化」の動きの始まりだからである。 米国が日本と異なるのは、デパートが「自転車をこいで行ける範囲にある」ことである。米国の住宅地はほぼ99%が、都市のダウンタウンから離れた郊外に、「都市中心部を取り巻…




続きを読みたい方はログイン、または購読のお申込みをしてください