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月刊商人舎 2022年07月

日本チェーンストア協会副会長


井上淳の独白

時代の「八方ふさがり」と転換期のチェーンストア

2022年07月11日

小売業と言わず、流通業全体が大変な時期を迎えています。「川上インフレ、川下デフレ」の間に、流通業や小売業が挟まれています。一方で、生活者を見ると、長く続いたデフレ基調のなかで節約志向が強まっていましたが、そこにコロナ禍、ウクライナ問題が起こり、なおさら価格コンシャスが高まりました。 そうした環境のなかで、多様な選択肢が提供されることが大事だろうと思います。各企業の戦略、あるいは一つの企業の中でも一律ではなく、さまざまな戦略を有して、消費者に選択肢を提供する。顧客はそれらを自由に選び取るということです。 もちろん同じ一人の消費者の中に、価格志向とお金を出しても自分なりの価値を追求する価値志向が混在していますが、価格志向は非常に強いと感じます。 実はコロナやウクライナの問題が起こる以前の、90年代…




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