2022決算は「スーパーマーケット時代」の到来を明らかにした。つまりコロナ禍によって、スーパーマーケット業態が主役となる時代がやってきたのだ。 日本の小売業の歴史を振り返ると、時代の変遷と主役業態の転換が鮮明である。 明治維新以降、国家の近代化とともに、小売業の近代化が図られた。それは「百貨店時代」を意味していた。全国の拠点における巨大百貨店と、その周辺に散らばる数多の中小業種店による「小売業世界」である。生活の近代化は豊かさ、高度化、高級化を意味していた。その中心に百貨店があった。 その後、二つの世界大戦を経て、1972年以降、日本の小売業では「スーパーの時代」がやってきた。中小業種店の中から新興勢力が登場して、「スーパーの時代」を体現していった。ただしここで言う「スーパー」とは「総合スーパー」…