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月刊商人舎 2022年05月

セブンとイオン「マッチレース」の歴史的検証

2022年05月10日

㈱商人舎代表取締役社長 結城義晴 昭和47年の1972年。王者三越の売上高を新興のダイエーが追い抜いた。旧態依然の小売業界では、衝撃的な事件だった。ダイエーの中心業態はSSDDS(セルフサービスディスカウントデパートメントストア)と称する総合スーパーだったが、そのビジョンはチェーンストアだった。 ダイエーからセブンとイオンへ ㈱三越呉服店初代専務の日比翁助が1904年に「デパートメントストア宣言」を発して日本初の百貨店となった。それ以来、この百貨店業態が日本最大の小売業として君臨し続けた。宣言をした三越の時代は続いた。時は経過して、太平洋戦争に敗戦し、復興のなかにあった1960年、大丸が三越を抜いて売上高日本一を達成し、以来8年にわたって王座についた。しかしその後、三越が抜き返した。当時は都市型巨大百貨店同士の…




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