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月刊商人舎 2022年04月

 特集のまとめ 


小売業ブランドの価格据え置きの意味

2022年04月11日

製造業は「つくる」のが仕事で、小売業は「売る」のが役目だ。これが産業としての基本構図である。しかし欧米のチェーンストアが19世紀の終盤から、小売業のブランドを開発し、販売し始めた。世界の第一号はアメリカのスーパーマーケット「A&P」の「エイト・オクロック・コーヒー」だった。ザ・グレート・アトランティック&パシフィック・ティー・カンパニー。「大西洋と太平洋を結ぶお茶の小売業」。初めはティーを売っていた。大半は紅茶だったに違いない。だからこの店は大繁盛して、A&Pはチェーンストア・システムの先駆者となった。 しかし顧客からはティーだけでなく、コーヒーも売ってほしいと要望がきたに違いない。そこでA&Pは当然ながらベンダーを探す。しかし19世紀終盤から20世紀初頭の世界には、ナショナルブランドはなかった…




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