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月刊商人舎 2022年03月

最善の「販促」は「販促策」を捨てることである。

コロナ禍前も中も後も変わらない

2022年03月10日

㈱島田研究室 島田陽介 販促は技術ではなく戦略的問題である 「販促」の目的は、「売ること、あるいは売れること」である。だとすれば「販促」の実現に最も必要なのは「販促策」ではない。 それは歴史的にもすでに明らかである。かつて越後屋・三井高利は、「現金掛け値無し・正札販売・薄利多売」という3原則を掲げ、未曾有の「繁盛店」、すなわち「売れまくり・儲かる店」を実現した。彼の立てた3原則は、決して「販促策」ではない。商売の基本だった。だがそれこそ最も効果的な「販促策」でもあった。越後屋は後に三越百貨店になり、「今日は三越・明日は帝劇」という惹句が用いられるほど大成功した。 ではなぜこの3原則が支持され、「売れた」のか。その理由は、当時の商人が、逆に「駆け引き」こそ重要と見なしていたことにある。それは商人…




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