｢勝者総取り」が頭にこびりついて離れない!

㈱商人舎代表取締役社長　結城義晴 1994年1月、アメリカ・シアトルの自宅のガレージで、30歳になったばかりのジェフ・べゾスが書籍のインターネット販売を始めた。それはみるみる大きくなっていったが、べゾスは投資家たちに自分の事業が倒産する確率は70％もあると公言していた。べゾスのオンライン小売業は1998年には書籍からCDなどの音楽やビデオなどの映像へと広がり、さまざまな生活用品へと拡大された。やがてベゾスはグロサリーから生鮮食品やデリにまで手を染め、2017年にはホールフーズマーケットを買収して、本格的にインターネット・スーパーマーケットへと参入していった。 オンラインを駆使したスーパーマーケットの先駆けは、イギリスのテスコである。1995年、テスコ中興の祖と言われるテリー・リーヒーが、テスコ・ドットコム事業をス…