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月刊商人舎 2021年10月

 特集のまえがき 


コロナは固定客化を早めた。

2021年10月11日

菅義偉総理が退陣し、岸田文雄第100代内閣が発足すると同時に、新型コロナウイルスの新規感染は激減した。カミュ作『ペスト』の小説の終焉の場面のごとく、彼らは理由も明かさず、去って行った。 もちろん今冬の年末から年始の時期に、第六波が来ないという根拠はない。新型の変異株が再びみたび猛威を振るうかもしれない。 しかし10月の今、小売流通産業では極めて重要な'21年末商戦が、もう始まっている。 コロナは時間を早めた。コロナは経営統合を早めた。コロナは商売のサイクルを早めた。 だから「早仕掛け、早仕舞い、際の勝負」――私が言い続けている、近年の商売の鉄則だ。 計画は早く。仕掛けは早く。辛抱強く待って、勝負は最後の際に決まる。一つの仕掛けが終われば、転換は素早く。そのために後始末は早く。次の計画は早く。次の仕掛…




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