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月刊商人舎 2021年02月

 対談特集その3 


キャズム期の3つのキーワード〈前編〉

日本チェーンストア協会専務理事 井上淳

2021年02月10日

結城 今、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの真っ只中です。このパンデミックによって、社会にはキャズム(巨大な溝)がつくられる。その後にポスト・コロナの時代が訪れる。それが私の認識です。 井上 今年は日本全体も、流通業界も分岐点の年だろうと見ています。私なりにキーワードを挙げると、「二つのES」、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」、「消費者の変化」の三つだろうと思います。消費者は、在宅中心で旅行もできないというような制約を受けて、生活はゆがめられました。そういうなかで、流通業界も異常な姿に陥りました。すなわち内食化、巣ごもり消費から、食品、住関連、家電といった在宅生活を支える商品群の需要は押し上げられ、イベント関連や外出関連の需要は低迷しました。楽しみとしてのショッピングも制約を受け…




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