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月刊商人舎 2020年09月

 特集 


COVID-19禍の米国小売産業

2020 US Retailの「すでに起こった未来」

2020年09月10日

アメリカ合衆国は、世界最大にして最高の消費大国である。しかし同時に今や、世界最大のCOVID-19感染国である。9月3日時点の感染者数611万3590人は世界の23.5%、死者数18万5720人は世界の21.5%を占める。「コロナは時間を早める」――これは真っ先にアメリカで現象化している。しかしだからこそ、アメリカ第一のウォルマートは真っ先にコロナ対策を確立し、「6-20-100」の4原則を打ち出した。6フィートのソーシャル・ディスタンシング、20秒以上の石鹸を使った手洗い、華氏100度(摂氏37.78度)以上の熱がある場合の自宅待機。もちろんマスク着用。これが世界の小売業の標準となった。そう、アメリカ小売業はコロナ禍に対して、「すでに起こった未来」を現出させているのだ。JCペニーが、ニーマンマーカスが、ロード&テーラーが次々に倒産した。企業の浮沈…




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