大減益･赤字と衰退業態の｢120店説｣

(株)商人舎代表取締役社長　結城義晴 COVID-19拡大によって最も甚大な影響を受けた小売業態が百貨店だろう。 世界では1852年、フランス・パリでアリステッド・ブシコーが｢ボン・マルシェ」を創業して始まったデパートメントストア。日本では1905年、三越が「デパートメントストア宣言」を発して百貨店第一号店を開業。それ以来、1972年に㈱ダイエーに追い抜かれるまで、小売業の王者として君臨した。 日本百貨店協会（東京都中央区、村田善郎会長）発表の2020年4月の「百貨店売上概況」によると、新型コロナ感染拡大のなかで全売上高は1208億円の前年同月比72.8％減となった。3月の33.4％減からさらに39.4ポイントダウンした。これは1965年1月の統計開始以来、最大の減少率だ。調査対象店舗は前月から1社2店減って、73社203店舗であるが、この企業数…