戻る 印刷
月刊商人舎 2020年04月

チェーンストア経営の模倣理論

2020年04月10日

㈱商人舎 特任研究員 嶋内 仁 Ⅰ 模倣の文明論的考察 模倣する、もしくは真似るという行為は、人間および社会にとってどんな意味を持つのであろうか。筆者は、実利抜きの心の満足を目的とする行為である「遊び」に模倣の本質を探るヒントがあるように思う。 フランスの社会学者ロジェ・カイヨワ(Roger Caillois)は、著書『遊びと人間』の中で、遊びをアゴーン「競争」、アレア「偶然」、ミミクリー「模倣」、イリンクス「眩暈(めまい)」の4つに分類している。 それぞれの意味は、図表1の通りである。 図表1 遊びの4分類  アゴーン=「競争」を意味し、かけっこやゲームなどを指す。 アレア=「偶然」を意味し、ルーレットのようなギャンブルを指す。 ミミクリー=「模倣」を意味し、カラオケやスポーツ観戦などを指す。 イリンクス=「…




続きを読みたい方はログイン、または購読のお申込みをしてください