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月刊商人舎 2020年01月

 [日本最高権威]木本昌秀・東京大学大気海洋研究所教授からの提言 


地球温暖化による「極端気象」に備えよ!(後編)

「適応策」のリスクマネジメントと「緩和策」のゼロエミッション

2020年01月10日

   後編   日本の気象災害と適応策  では、日本はどうか。 日本はデンマークと異なり、先進国の中で地震や台風や集中豪雨などの自然災害が最も多い国です。非常に厳しい環境にあります。 図9のように地球温暖化は極端気象を増加させます。猛暑回数も増えていますが、もう一つ大事なことは温暖化に伴って雨の量も増えているということです。「日降水量200mm以上の日数」は、200mm以上の降水量を記録したイベントの回数を指しています。この年度推移のグラフを見ても増えていることがわかります。 図9  温暖化に伴い、極端気象の増加が予測されている 実際に2008年からの実況もそれを裏付けています。  温暖化適応策に動き出した政府と行政  そこで政府は2015年(平成27年)に温暖化適応計画を閣議決定し、国連防災会議仙台宣言を発したり…




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