戻る 印刷
月刊商人舎 2017年10月

 特集 


「中計病」の処方箋

「目標による管理」と「計画・仮説・検証」のすゝめ

2017年10月10日

「中期経営計画」という病気――「中計病」。たいていの場合、それは長期的視点が欠落してしまった計画を意味する。そして長期経営計画論者たちは「中計」は短絡的視点だと糾弾する。実際にMBAを取得した専門経営者などが、雇用された期間だけの「中期計画」を策定し、集約的に好業績を上げ、短期的に企業価値を高めて企業を去る場合に、組織が病むことがある。もちろんそれも「中計病」だろう。しかし、ヤオコー会長の川野幸夫は言う。「10年後のことは考えない」。イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊は言った。「こんなものは役に立たないよ」。つまり「中計病」の本当の疾患は、役に立つ「中期経営計画」がつくれず、それが道具として使えないことである。いや、それ以上に、役に立たない「中計」は組織体の前進を阻み、足止めさえさせる。「中計病」の処方…




続きを読みたい方はログイン、または購読のお申込みをしてください