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月刊商人舎 2016年03月

 Message of March 


零戦化現象に陥るな!

2016年03月10日

零戦化現象。堺屋太一が『凄い時代』で指摘した。戦前の日本技術の粋を集めた零式艦上戦闘機。それがもたらした現象と概念。速度は速い。運動性能は高い。航続距離は長い。だから空中戦で抜群の能力を発揮した。ただし、零戦を乗りこなすには、1000時間以上の修練が必須だった。10時間の飛行に耐える体力と気力も求められた。つまりパイロットにとって「難しい飛行機」だった。戦局が逼迫してきて、多くの零戦パイロットが戦死すると、大日本帝国海軍航空隊は、制空権を奪われていった。対してドイツのメッサーシュミットは、300時間で空中戦技術をマスターできた。アメリカのグラマンは、100時間でマニュアルを憶えれば十分だった。製造業の技術も、小売流通業のテクノロジーも、零戦化現象を起こしやすい。技術の隘路に陥りやすい。商品知識や商品構成…




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