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月刊商人舎 2014年03月

 第二章 


マルトは「いわきの宝」です

2014年03月10日

 心はひとつ   「店を開けよう、市民を守ろう」 「あのときほど、いわきがひとつになったと感じたことはありません」 マルトの安島(あじま)浩社長は、そう言って大震災直後のさまざまな光景を思い起こす。原発事故後も自ら残り、店頭に立った従業員。電話で頼むと二つ返事で人とトラックを寄越してくれた、取引先ではない地元物流会社。「もらいすぎ」だと言って支払い金を返しに訪れた問屋の営業マン。そして商品を買い、「ありがとうございました」と涙を流したお客さま。 「あのときいわきが1 つになったが、先は長い」安島浩社長の言葉は重い。 マルトは地域住民の食生活を守ろうと店を開け続けた。そうさせたのは使命感以外の何物でもない。いわきがひとつになったその中心に、間違いなくマルトはいたのである。  50周年会…




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