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月刊商人舎 2013年09月

 【辛口提言】 


「何でもあるようで本当に欲しいものはない店」からの脱却

2013年09月10日

経営評論家 保科篤   流通論の世界に「アコーディオン理論」という仮説がある。「小売の輪理論」や「真空地帯理論」などと同様、小売業革新の進展を説明する理論仮説の一つである。総合的な広い商品を品揃えする小売業と、専門的な狭い商品を品揃えする小売業とが交互に出現することによって小売業革新が進展するという考え方だ。E.ブランドにより提唱され、S.C.ホランダーにより命名された。   例えば衣料品小売業は、一般店→専門店→百貨店→ブティック→ショッピングセンター→コンセプトショップといった流れで発展してきているというものだ。   品目を増やして総合化していく過程は、ちょうどアコーディオンが広がる様子に、逆に専門化し、扱い品目を絞る過程はアコーディオンを閉じていく様子に似ている。   このよう…




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