【新連載】関智美のマーケティング・アイ「二十四節気と現代人の生活行動／仲夏編」

■■消費の成熟化と季節感覚■■2015年、日本は戦後70年を迎える節目の年になりました。消費においても、戦後の高度経済成長、バブル経済、グローバル経済を経て、成熟期を迎えています。消費における価値観は量から質へ、物質的な豊かさから精神的な豊かさへさらにシフトしています。基本的なニーズが満たされた社会における豊かな生活のイメージを考えてみると、ひとつは、日本人が古くから大切にしてきた季節の移り変わりに基づいた生活の知恵や地域文化といった視点があります。地域ごとの旬の食材や季節感のある住まいづくり、花鳥風月を感じる余暇など、季節の移り変わりを楽しみ、美意識を感じる。そうした生活は、成熟した消費社会に生きる生活者にとって、精神的な豊かさにつながるものです。プロモーションを立案する視点においても、５２週計画…