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月刊商人舎 2025年03月

 Message of March 


商売の「阿吽」

2025年03月10日

「阿吽」は古代インドの梵語だ。 阿(a)は口を大きく開いたときの音。 吽(m)は口を完全に閉じたときの音。 梵語の母音は「阿」から始まり「吽」で終わる。 そこから「阿吽(あうん)」は、 宇宙の始まりから終わりまでを表すようになった。 ときに「阿」は真実や悟りにたとえられ、 「吽」は智慧(ちえ)や涅槃(ねはん)を意味する。 「バイブルや論語には、 金儲けは書いてない。 でも金儲けの中には、 バイブルや論語が必要なのである」(倉本長治) 商売には梵語も必要である。 「阿吽」の考え方が求められる。 始まりから終わりまで気を抜いてはならない。 発注から売り切りまで手を抜いてはいけない。 売り手たちは、 阿吽の呼吸で店や売場を運営する。 店長が「阿」と問えば、 チーフが「吽」と答える。 そして売り手と買い手は、 阿吽の仲で買物体験…




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