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月刊商人舎 2024年06月

結城義晴の述懐


セブン-イレブン「裏物語」の真実

2024年06月10日

日本の流通史に燦然と輝くセブン-イレブンの「裏物語」である。実質的な創業者の鈴木敏文元セブン&アイ・ホールディングス会長の一挙手一投足が「表物語」となろうか。 表物語の主人公は、あたかも完全無欠な経営者のごとく描かれてきたが、そうでもなかったことが裏物語によって明らかになって、私は鈴木敏文さんが今さらのように好きになった。 1974年の正月3日、大雪の日。鈴木敏文と清水秀雄、それから多分、大柄なアメリカ人担当者と1号店オーナーとなる山本憲司。山本宅の居間のこたつを囲んだ。ほほえましい。 実験1号店として想定していた店舗にアメリカ側からNOが出た。しかし、対外的には5月15日ごろのオープンをリリースしていた。一からふさわしい物件を探す時間がない。そこで鈴木、清水らが山本にお願いする格好になった。 結構、行…




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