福島県郡山市に発祥した㈱ヨークベニマル。福島県をベースに宮城県、山形県を制し、北関東への南下政策をとる。㈱セブン＆アイ・ホールディングスに属して、今や日本の老舗優良スーパーマーケットチェーンである。 一方、埼玉県小川町で創業し、川越市を本拠地とする㈱ヤオコー。関東1都6県への進出を果たし、北関東への北上作戦を展開中だ。こちらはベニマルに比べると「遅れてやってきた新興企業」だが、今や33期連続増収増益を誇るエクセレントカンパニーだ。 南下政策と北上作戦が、両者ともにうまく展開されると、当然ながら衝突が起こる。 一度目は茨城県最南部の取手市で2019年に起こった。 ヨークベニマルが同年7月12日に、取手戸頭店を出店したのだ。同社の南下政策の最南端の店だった。ベニマル取手戸頭店はイオン取手店の跡地への出店で…