戻る 印刷
月刊商人舎 2019年01月

品格のある経営者

「組織の4大病」とヤマト運輸・小倉昌男の品格経営

2019年01月10日

経営評論家 保科 篤 企業や企業経営者の不祥事が後を絶たない。大企業や老舗企業の経営者による謝罪会見を見るにつけ、多くのビジネスパーソンも内心、「他人事ではない」という危惧を抱いているのではないだろうか。 日常業務の中で違和感を持ちながらも「今までもそうしてきたのだから」と自分を納得させて仕事をした経験は誰にでもあるだろう。実はここに不祥事が次々と生まれる病巣がある。社員の「何かおかしい」「気が進まない」といった規範意識や直感こそが、会社の暴走を止めるブレーキだからだ。社員がその感覚を失えば、社会常識を逸脱する不祥事の発生リスクは高まる。 会社の行動原理は経済合理性にある。利益を最大化するため、売上げの拡大と原価や経費の削減に励む。それ自体は悪いことではないが、時に社員の声を封殺する。利益…




続きを読みたい方はログイン、または購読のお申込みをしてください