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月刊商人舎 2018年12月

 <特別対談>當仲寛哲 × 結城義晴 


結城義晴の述懐

2018年12月10日

年下ではあるけれど、私は當仲寛哲を尊敬している。そして全幅の信頼をおいている。當仲に私心はまったくない。好奇心は誰よりも旺盛だ。頭はこれも誰よりもいい。そして小売業に心底惚れている。できれば、私に関連する企業はすべて、當仲寛哲に情報システムの構築を任せたいとさえ思っている。當仲本人の「時間」がそれを許さないだけだ。誠に残念なことに誰にとっても時間は有限で、とりわけ當仲の時間はいつも赤字だ。 東京大学大学院でぶらぶらしながらコンピュータの研究をしていたときに、故中内㓛さんから「私と一緒に仕事しよう」と直接声をかけられて、ダイエーに入社。特異の情報システムを現場の仲間とつくり上げて、ダイエー最後の時期に、その仕組みは異彩を放った。それは「早くて、安くて、柔らかい」システムで、小さなコマンドを組…




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