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月刊商人舎 2018年06月

 結城義晴の[特集のあとがき] 


「ROAがすべてを表す!」

2018年06月11日

「売上げはすべてを癒す」――ダイエー創業者の故中内㓛さんの言葉だという説があるし、米国の実業家マーク・キューバンも“Sales Cures All”と言っている。これを唯一の指標にするのもよろしい。ただし、売上至上主義に陥ってしまう危険性があるから、そのつもりで。では「利益」は唯一の指標になるか――。ピーター・ドラッカーは「利益には三つの役割がある」と言い切る(『現代の経営』)。第一に、事業活動の有効性と健全性を評価測定する。第二に、陳腐化、リスク、不確実性をカバーする。この観点から見るならば、いわゆる利益なるものは存在しないことになる。事業継続のコストがあるだけである。こうしたコストをカバーすることは企業の責任そのものである。第三に、直接的には社内留保による自己金融の道を開き、間接的には事業に適した形での外部資…




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