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月刊商人舎 2014年09月

米国小売産業の「複占」現象を総覧する

カットスロートコンペティションと「競争プロセスモデル」

2014年09月10日

 <結城義晴> USリテールインダストリーは、21世紀に入ってからの14年、ますます「ウォルマートを中心に回るメリーゴーランド」の様相を強めてきた。 世界経済を見渡せばいまだに、世界第1位の企業の座は、小売業のウォルマート・ストアーズ・インク対石油メジャーという構図で争われている。2001年から2014年までの14年間、ウォルマートは7回にわたって、世界一の座を占めた。あとの7回は、アメリカのエクソン・モービルが3回、オランダのロイヤル・ダッチ・シェルが4回。つまり、21世紀のグローバル経済社会でトップを取ったのは、小売業が7回、石油メジャーが7回ということになる。それほどにウォルマートの力は強く、他の小売業を圧倒している。だからそのウォルマートのお膝元のアメリカは「ウォルマートを中心に回るメリーゴーランド」。 …




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