印刷プレビュー

米国eコマースニュース|ネットスーパーは宅配か顧客のピックアップか

2017年03月22日

アメリカの小売業ではネットで注文を受け、商品を指定先に届ける宅配サービスが急成長している。いわゆる日本でいうところのネットスーパー。

小売業はリフト(Lyft)とウーバー(Uber)といった配車アプリサービス業者と組んだり、シップト(Shipt)、インスタカート(instacart)などの買物代行・宅配サービス業者を使ったり、もちろんアマゾン・フレッシュ、グーグル・エクスプレス、フレッシュダイレクト、ピーポッドなど専門業者と提携してサービスを行う。

たとえばグロサリー配達サービスは、ウォルマートがウーバーやリフトと、クローガーはウーバーと提携して進めている。

直近では、コストコがシップトと提携したと発表した。コストコはフロリダ州タンパから始め、今年末までには50地域にエリアを拡大して、3000万世帯を超えるオンライン注文の配達を行う計画だ。

シップトと提携している企業は多い。ホール・フーズ・マーケット、テキサスのローカルチェーンH-E-B、クローガー傘下のハリス・ティーター、ミシガン州のマイヤーなど。

シップトのサービスはこうだ。アプリから注文が入るとショッパーと呼ばれるシップト登録者が、スーパーマーケットで買物をして、注文から最短1時間で顧客に届ける。年会費99ドルを払った会員は、発注金額が35ドル以上の場合は無料で、それ以下の場合は1回当たり7ドルで、そのサービスを受けることができる。

つまり、小売業はラスト1マイルを、自社物流体制を築いて対応するのではなく、専門業者とパートナーシップを組んでカバーしようというのが狙いだ。さらにお客のニーズに沿って最短で配達できる仕組みを構築しようとしている。

 

もうひとつはピックアップストア。
アメリカで話題になっているのがアマゾンが開設するドライブスルー形式のピックアップ専用ストア。名前は「アマゾンフレッシュ・ピックアップ(AmazonFresh Pickup)」。ネットで注文した生鮮食品などを、車を横付けしたまま受け取れるというもの。すでにアメリカのドラッグストアでは処方薬をドライブスルーで受け渡すサービスが常識的に行われている。考え方はこれと同じだ。

アマゾンのピックアップ専用ストアは300坪ほどで、ワシントン市のバラード地区(5100 15th Ave NW, Seattle, WA 98107)、シアトル市のソードー地区(2401 Utah Ave S, Seattle, WA 98134)にオープンする予定。

amazon_pickup

GeekWireサイトより>

ウォルマートは全米の店舗ネットワークを活かして、店舗で商品を即日受け取れる「ピックアップ・トゥデイ」サービスを進めている。

全米最大のスーパーマーケット・クローガーは「クイックリスト」のピックアップサービスを550店舗以上で展開している。まず顧客は、ウェブサイトで無料のオンライン・アカウントを開設する。店舗に陳列されている4万アイテムの商品リストから購入商品を選んで、ピックアップの時間帯を指定して、その時間に店舗に行く。一方、店舗ではピックアップ要員が、顧客の指定時間までに、売場から商品をピックアップして、準備する。顧客が到着すると、スタッフが購入商品を車に積み込んでくれる。支払いはその場で行う。このサービスは金額の多寡は関係なく、1回当たりのサービス料として6.95ドルが掛かる。つまり買物代行の機能を提供するサービスだ。

 

いずれにしろ、ネットで注文したものをいかに早くお客のもとに届けるのか。あるいは早く手渡すのか。顧客の手を全く煩わせない方法と、ピックアップに来る手間はかけてもらう方法。顧客側のニーズから考えると、どちらも選択できるのが便利であることは確かだ。そしてアメリカの小売業は、どちらにも機能充実させていって、そこにビジネスチャンスを見出す。その基準は採算に合うビジネスとなるか否かである。

検索ワード:ネット アマゾン ウォルマート ピックアップ 宅配

Eコマース最新記事記事一覧はこちら
アマゾン最新記事記事一覧はこちら