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いなげやニュース|営業収益増も既存店1.7%減と人件費増で27%の大幅減益

2017年05月09日

㈱いなげや(東京都立川市、成瀬直人代表取締役社長)は、2017年3月期の決算を発表した。

INAGEYA

営業収益2581億2800万円(前年同期比0.3%増)、営業利益23億9600万円(▲27.8%)、経常利益26億5300万円(▲27.9%)、純利益6億5600万円(▲30.8%)となり、微増収も大幅な減益となった。

営業利益率は0.9%、経常利益率は1.0%。減収によって利益率は1%ぎりぎり。アメリカのスーパーマーケット業界には「利益は1セント」という言葉がある。つまり1ドルの売上げに対して1セントの利益。いなげやがちょうどそれになったということだ。

営業収益に対しては、2015年度および2016年度の新店の寄与が大きく、売上高も2491億3200万円(同0.2%増)と微増収だった。

しかし、お客の節約志向に対応した低価格政策と、鮮魚の資源減少に伴う相場高もあって、売上総利益率は0.1ポイント低下し、売上総利益額は698億6000万円(▲0.1%)となった。
また、どの小売りサービス業もそうだが、社会保障制度変更にともなう人件費の増加が利益を圧迫。パートタイマー雇用者の契約単価のアップ、採用難による派遣労働者が増えるなどから、販売費及び一般管理費は1.4%増の764億6000万円となっている。

事業セグメントごとの状況は以下のとおり。

スーパーマーケット事業は、いなげやと子会社㈱三浦屋。
売上高2074億0600万円(0.4%減)、セグメント利益は10億9100万円(47.9%減)で、減収減益。既存店売上高も1.7%減となった。

いなげやは、中期2カ年経営計画のもと、「商品経営への転換」をスローガンにしている。そのうえで「ヘルシーリビング&ソーシャルマーケット」をテーマにした次世代志向の新たなスーパーマーケットづくりにチャレンジしている。その次世代型の営業政策は「Ready to」「シニア」「健康」「地産地消」を4つの基本方針とする。惣菜を中心として生鮮が強化された「快適で楽しい食と買い物の空間」の構築と「食の豊かさと温もりを感じさせる新たな店づくり」を志向した。そのために具体的には店舗改装を機にイートインコーナーを積極的に設置した。アメリカのグロサラント(Grocerant)のトレンドを捕えた政策である。

新店は、いなげや金町店(東京都葛飾区)1店、閉店は3店舗。一方、既存店の活性化を進め、合計31店舗の改装を実施した。

また、品質の向上、トータルコストの削減を目指して武蔵村山プロセスセンター(東京都武蔵村山市)を建て替えて、本格稼動させた。このプロセスセンターには、(株)三浦屋の食品センターを移設させている。

その三浦屋は1店舗を閉鎖し、2店舗を改装した。年度末店舗数は、いなげや139店舗と三浦屋12店舗の合計151店舗。

ドラッグストア事業は、売上高404億6100万円(4.4%増)、セグメント利益は10億9500万円(▲7.5%)の増収減益。

駅前・繁華街への出店を積極的に行い、ヘルス&ビューティを強化した。またウェルパークブランドの強化策としてSNSを活用した情報発信を行っている。その一方で、リピート率を高めるために食品売場を拡大する改装を17店舗で行った。新設は7店舗、閉鎖は4店舗で、年度末の店舗数は127店舗。


小売支援事業はデイリー食品を製造している(株)サンフードジャパン、店舗の警備、清掃、施設管理を行っている(株)サビアコーポレーション、農業経営の(株)いなげやドリームなど。その売上高(外部顧客売上高)は12億6400万円(▲16.3%)、セグメント利益は2億3000万円(271.7%増)。


2018年度は営業収益2600億円(0.7%増)、営業利益33億円(37.7%増)、経常利益35億円(31.9%増)、純利益10億円(52.4%増)を見込む。


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