ホーム・デポvsロウズの「米国の複占化」を追い続ける

  ホームセンター業態はアメリカで生まれた。西部開拓史とともに、新しい土地に自分で家をつくり、庭をつくり、車庫や納屋をつくる伝統はアメリカならではのものだ。 その米国ホームセンターの歴史は戦後に遡る。第二次世界大戦が終わって、多くの若者がヨーロッパ戦線と太平洋戦線から国に戻って結婚するが、お金がない。そこで自分たちで家を建てようと建築資材やその道具を求めた。西部開拓史の血が騒いだに違いない。DIYブームの到来である。 このニーズに対応しようと金物屋や木材屋の業種店が、家を建てるために必要な資材をラインロビングしていくうちに、業態としてのホームセンターが生まれる。世界ナンバー1のホーム・デポもそうして誕生した。1960年代に入ると、米国には世界史上最大の大衆消費社会がやってくる。旺盛な消費意欲のある…